風評被害も補償。立証できれば可能
 ・・・国際油濁補償基金事務局幹部が証言。

(2月10日)                  戻る


◆越前ガニや甘エビなどや宿泊予約のキャンセルなどの損害も「立証されれば補償の対象になる」

 2月10日、油よる海洋汚染の補償をおこなっている国際油濁補償基金(IOPCF本部ロンドン)の事務局幹部は時事通信にたいし、日本海でのロシアのタンカーからの重油流出事故に伴い、うわさにもとづき海産物が売れな<なったなとの「風評被害」について、被害が立証されれば、補償対象になるとの見方を明らかにしました。
 同幹部は、英国のタンカー「ブレア号」事件(1993年)で、同国のシェトランド緒島でのサケなど魚の価格が急落し、それが「風評被害」にもとづくと立証された部分については補償された例があると指摘、実際には重油の被害を受けていない探い海低からとれる越前ガニや甘エビなどの損害も「立証されれば補償の対象になる」ことを明らかにしました。
 また、旅館やホテルの場合、宿泊予約のキャンセルははっきり被害と認定されますが、宿泊客が寄り付かずに急減した場合風評被害に相当します。この点についても同幹部は「立証された分は補償の対象になり得るだろう」とのべました。ただし、「宿泊客の数の実際の落ち込みについて、過去数年分の統計から明らかにタンカー事故のあおりで落ち込んだと証明することが必要といいます。
 同幹部はさらに、基金の支払い時期は早くても2年後との一部報道について「損害が確定したものから順次支払うことが可能」とのべ、必ずしも2年経過しなければ支払えないわけではないとの見解を示しました。ただし、「認定損害額が基金の上限を超えると予想される場合は賦割りの支払しかできない」といいます。
 このほか、同幹部は座礁した船首の油抜き取りのための作業道路建設費用について、「クレームを受けてから、基金が委託する技術専門家の鑑定を見ないと補償うんぬんの判断はできない」と指摘。さらに、海岸で重油回収作業をして死亡した五人の地元住民やボランティアへの補償についても「どこまで因果関係があるかなどを調べないと現時点で即答はできない」とのべました。