カニ、岩のり漁への影響心配 
     福井、石川の漁業関係者ら・・。

 (1月6日)                     戻る


 沈没したロシアのタンカーの重油が沿岸に達する恐れのある福井県、石川県では五日、漁業などへの被害を警戒し、県や漁協関係者らが会合を開くなど、対策に追われました。

◆漁協組合長らが出席して県漁連の緊急役員会。

 福井県では同日午前、県内11の漁協組合長らが出席して県漁連の緊急役員会が開かれ、パトロール船9隻を出すなどして、警戒にあたることを決めました。ズワイガニ漁が最盛期で、成瀬亮一県漁連会長は「どれくらい被害が出るか心配だ」と話します。
 県内最大の越前町漁脇では「重油はまだ操業区域から北にあり漁への影響はでていない。油は北東方向へ流れ速度がおそいので2、3日あとの方が心配。それに天候が悪くなると監視ができなくなるので油の流れに気をつけないといけない」と語っています。

◆福井県は「庁内連絡会議」を設置。独自に調査。 

 県は、消防防災課や水産課など関係12課で「庁内連絡会議」を設置、情報収集と沿岸に漂着した場合に備えてのオイルフェンスなどの確保に当たっています。また監視船2隻を出して、重油の漂流状況や、現場での潮の流れを独自に調査するなどの対策を取りました。

◆能登半島の岩ノリ漁などへの悪影響を心配する声も

 一方、石川県内の漁業関係者の間では、最盛期を迎えている能登半島の岩ノリ漁などへの悪影響を心配する声が上がっています。県漁連の大目慶一さんは「油が漂着した場合、今年だけでなく、二、三年後まで岩ノリ漁への影響が残る。また、沿岸での稚魚の生育への悪影響も気掛かりだ」と不安をのぞかせました。
 金沢港漁協の鳥井二三男組合長は「けさ出漁した船からの情報では、影響はない。ただ、油が流入し、底引き網を通じて油がカニへ付着した場合、油のにおいで、せり値が下がる可能性がある」と指摘しました。

◆石川県も「庁内連絡会議」開催。 

 県では五日午前、漁業取り締まり船「てどり」を出航させ、沿岸海域を監視しました。また、同日午後からは、消防防災課や警察など関係部署10課を対象にした庁内連絡会議を開催、事故の概況報告と各課との情報交換をおこないました。