こう思う、ここを訴える   福井新聞 10月24日より

「企業が人を解雇するのを抑制する法律もない。国の責任として、企業に社会的な責任を果たせることは必要。」武生松下電器の撤退を例に挙げ、「コストだけを優先させ、大企業が中国へ生産拠点を移すことに何らかの規制を加えられないか」 と話す。

 柔和な表情とは対照的な明快な語り口が印象的。「国の責任で、労働者を守るルールを作らないと深刻な雇用問題は解決できない」と言い切る。

 小泉首相が唱える年金改革を「選挙の争点」とみる。雇用問題と絡め「年金の支えが減っている。抜本的な制度の確立のためにも職場を確保しなければならない」と指摘。老夫婦二人だけで、ひっそりと田舎に暮らす家庭を訪問するたび「年金が切り下げられる現状を何とか変えたい」と決意を新たにする。

 原発が経済に与える影響も危ぐしている。「原発で事故が起こるたびに、観光や製造業が大きな打撃を受ける」。推進派が地元経済のカンフル剤として期待する3.4号機の増設については「地元発注でも価格は抑えられるだろう。地域振興にはつながらない」と否定的にみる。

 21歳から約四年半、原発の下請け会社で働いた経歴を持つ。中性子計測の技術職として「もんじゅ以外の原発にすべて入った」という経験を踏まえ、原発のあり方には人一倍熱弁を振るう。「私は原発に反対ではない。きちんと安全対策を施せば認めます。だが、欧米と違って事故対策は発電所任せ。避難道路もない」と安全面の不備を指摘。もんじゅの改造工事についても「安全審査をやり直しなさいというのが名古屋高裁判決」と、現状のままの着工は許さない考えだ。

 4月の敦賀市長選に立候補。一年で2回の選挙を経験することになるが「前の選挙は2年前くらいのことに思える」。その訳は、この6ヶ月は忙しく県内を飛び回ったから。敦賀市の産廃最終処分場問題やもんじゅの県民投票実施、小浜市の中間貯蔵施設建設反対、高浜原発のプルサーマル計画反対運動・・・。「政治的な活動だけじゃなく住民運動もやる。両方やらないとだめ」がポリシーだ。

 毎日のように街頭演説やミニ集会をこなし、多忙を極める。「二人の子供の応援もあって頑張ってやれるかな」と目じりを下げる。「機会いじりと無線が趣味」と話すが、子供と過ごす時間の方がより貴重そうだ。