科技庁の動燃事故調査委員会第14回会合で、委員の長谷川和俊・自治省消防研究所部長が、実験の結果、アスファルト固化体は200度以下でも発熱暴走反応を起こす可能性があることがわかったと報告しました。
長谷川委員は、アスファルト55%と硝酸ナトリウムなど45%からなる模擬アスファルト固化体を毎分0・01度ずつ昇温させました。210度ぐらいから著しい分解発熱がはじまり、295度までにすべての反応が終了することがわかりました。
この結果をもとに、ドラム缶内でアスファルト固化体にどのようなことが起こるか検討したところ、ドラム缶にアスファルト固化体を充てんしたときの温度が192・4度だとアスファルト固化体に発熱暴走反応が起こることがわかったといいます。
動燃のこれまでの説明によると、アスファルト固化体をつくるエクストルーダという装置は、200度以下で運転されていました。
アスファルト固化体で発熱反応がはじまる温度は、実際のアスファルト固化体にまざっている物質によって違ってくると考えられることなどから、長谷川部長はさらに検討を進めたいとしています。
科学技術庁の勤燃(動力炉・核燃料開発事業団)事故調査委員会は6月2日、茨城県東海村役場で14十四回会合を開きました。この中で、勤燃は、火災・爆発事故を起こしたアスファルト固化処理施設が〃低レベル放射性廃棄物〃を扱う施設だったため軽視していたとのべました。
動燃は、同施設に勤燃の職員は4人しかおらず、運転の大部分が下請けの作業員45人にまかされていた実態などについて報告。同施設の運転開始のころは、約10人の動燃職員が配置されていたことなどにふれなから、「保安体制の機能が低下していた」ことを認めました。こうなった理由については、同施設がMA(低レベル廃液)やLA(極低レベル廃液)など低レベル放射性廃棄物を取り扱う施設であるため、軽視したと説明しました。
勤燃は、これまでMAは中レベル、LAは低レベルと説明していましたが、この日提出した報告書でMAを低レベル廃液、LAを極低レベル廃液といいかえ、なんの説明もしませんでした。
また、職員や下請け作業員にたいする教育・訓練が不十分だったことや、火災の危険にたいする認識が希薄だったことも認めました。このなかで、「現在の関係者は、一様に、海外の火災事故を知らなかった」ことを明らかにしました。
事故調査委員会の金川昭・主査は、「低レベルの施設だったからなどといっているが、再処理の本体を含めて同じようにやられているのではないか」と指摘しました。
動力炉・核燃料開発事業団(動燃)は6月30日、情報公開の徹底を制度化する指針を策定し、7月1日から運用を始めると発表しました。
指針は、核物質防護・核拡散防止関係や個人情報、人事管理など業務運営にかんする情報以外は原則公開とし、これまで技術的なノウハウにかかわる企業秘密で公開できないとしてきたものも、一定期間後に原則として公開するとしています。
動燃が作成した資料について公開の請求があった場合、基本的に申請から30日以内に公開か非公開かを決定し、非公開の場合は理由を説明するとしています。
情報公開の一環として、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の設計工事認可申請書の非公開部分を秋までに1%未満にすること、技術成果報告書の目録(約1万6千件)の公開をあげています。
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