(97年3月19日付け赤旗)
◆爆発施設から30メートルの渡り廊下、爆風で破損、放射能汚染も
フルミの壁に穴が10ヵ所。被害隠し修理させる。 先頭に戻る
茨城県東海村の動燃(動力炉・核燃料開発事業団)再処理工場の爆発事故で、アスファルト固化施設から約30メートルも離れた渡り廊下が爆風で破損していたことが17日にわかりました。
動燃は被害を隠して、16日に下請け作業員に修理させていました。この渡り廊下の壁が1センチあたり3ベクレルの放射能で汚染していたこともわかりました。
破損した渡り廊下は、放射性廃液蒸発施設から廃液油分除去施設に連絡する通路。11日午後8時すぎの爆発でアルミの壁に10センチ大の穴が10力所あき、窓2枚もこわれ、約1メートルにわたるへこみができていました。
●火災後も密閉空間で緩やかに燃焼進む一一事故調査委 先頭に戻る
動力炉・核燃料開発事業団(動燃)東海事業所(茨城県東海村)の再処理工場の火災・爆発事故で、科学技術庁の事故調査委員会(主査・金川昭名古屋大名誉教授ら委員7人)は17日午後、事故のあった低レベル放射性廃液アスファルト固化処理施設の内部を初めて視察しました。
この日から新たにメンバーに加わった化学火災の専門家、長谷川和俊委員(自治省消防庁消防研究所第二研究部長)は視察後の記者会見で、事故原因について「(作業室ガラス内面の)すすの付着状況から、アスファルトかどうか分からないが、炭素数の多い化合物が爆発したのだろう。メタンやプロバンガスなどの爆発とはタイプが違う」とのベ、原因の特定にはアスファルトや有機溶媒などの成分分析が必要と強調しました。
さらに、長谷川委員は「火災後も密閉空間で燃焼が緩やかに進み、急激な圧力上昇があったのではないか。密閉していたため小さなエネルギーで大きな破壊につながった」との見方を示しました。
今回の視察結果を基に、21日に東京で2回目の会合を開き、爆発のメカニズム解明に向けて話し合います。
●アスファルト固化施設内で放射能濃度が増加 先頭に戻る
茨城県東海村の動燃・再処理工場のアスファルト固化施設内の放射能濃度が高くなり、18日午前3時44分に室内に警報がでていたことが明らかになりました。動燃では、11日午後8時すぎの爆発で破損した窓を、ふさぐ工事の影響で外部に放射能が出にくくなつたことが考えられるとしています。
警報を出したのは、同施設2階のベータ線モニターで、17日午後5時に千カウントだったのが、3月18日午前4時には3千カウントを記録。動燃によると、十七日午
後六時「ころか皇室内の放射能濃度が上昇しはじめているといいます。
同モニターは事故後は七百〜八百カウントを記録。動燃によると、同施設1階のアスファルト固化体のある部屋とのハッチが吹きとばされているため、アスファルト廃液からの放射能が蒸発している可能性も否定できないといいます。
●再処理工場を1年間停止 先頭に戻る
衆院科技特委原子力局長が表明
科学技術庁の加藤原子力局長は17日の参院科学技術特別委員会で、動燃東海再処理工場の運転を1年間停止することを明らかにしました。
同局長は、事故直後に運転を停止した分離精製工場内に、使用済み燃料約2トンが残っているため、「これだけは地元の理解を得ながら処理したい」とのべ、同工場を一時的に運転をしたい考えを示しました。18日に科技庁と動燃が協議、その後県に了解を求めるとしています。
また、同局長は「その後は運転を停止。計画されている約50トンの処理はおこなわない」などとのべました。