◆事故の把握をできない動燃施設に根本的欠陥
(97年3月19日付け赤旗)
◆事故の把握をできない動燃施設に根本的欠陥
一一吉井秀衆院議員が指摘(18日、衆院科学技術特別委)
11日の午前にも小規模爆発の可能性
衆院科学技術委員会は18日、動力炉・核燃料開発事業団(動燃)東海再処理工場の火災・爆発事故について集中審議をおこないました。日本共産党の吉井英勝議員は、動燃の事故の把握や被ばく者への対応のおそまつさを追及。火災とされている11日午前にも小規模な爆発があった可能性を指摘しました。
吉井議員は、施設内に検知器などが設置されていれば、事故時になにが起こったかは、はっきりつかめたはずで、それができていないのは施設の根本的欠陥を示すものだと指摘。消火にスプリンクラーだけ使って、なぜ二酸化炭素を使わなかったかを追及しました。
これにたいし、動燃は理由をまともに答えられませんでした。
吉井議員は、最初から小規模な爆発が起こって施設が破壊されたため、二酸化炭素を使うと、人のいる施設内全体に充満して人命が危険にさらされるような状況だったからではないかと指摘。動燃の植松副理事長は、「現在の時点で否定する証拠はない」とのべました。
吉井議員は、事故後再処理工場の各装置内に残っている溶液などの状況が把握されているかを質問。このなかで、ウランやプルトニウムなどを含む溶液が約1トン、また〃死の灰〃を含む廃液が1・6トンあることがわかりました。この結果、化学反応の進行によって爆発などの重大な事態が生じかねないことを動燃も認めました。
◆つくばで放射性物質検出 先頭に戻る
セシウム東海村・動燃から60キロ
気象庁気象研究所(茨城県つくば市)は17日、11日に起きた動燃再処理工場(同県東海村)での火災・爆発事故をはさむ10から20日の間に採取した大気中のちりから、放射性物質のセシウム134とセシウム137を検出したと発表しました。これらの物質は、前回3日から10日の測定では検出されておらず、再処理工場の爆発事故で放出されたものとみられています。同研究所は、事故のあった東海村再処理工場からは、約60キロ南西に位置しています。
セシウム134とセシウム137は自然界には存在しない放射性物質で、原発事故などの際、放射能汚染の指標に使われます。とくに、セシウム134は半減期が約二年と短く、通常、原子力施設の事故以外では放出されません。
放出された放射能のレベルは、セシウム137の場合、86年のチェルノプイリ事故時に同研究所で観測した値の1000分の1程度といいます。科学技術庁は「ひきつづき、施設周辺の環境モニタリング調査を継続し、環境への影響の把握に努めたい」としています。