◆アスフファルト固化施設、建設前の説明が、動燃事故で「うそ」明るみに 先頭に戻る
火災・爆発による放射能放出事故を起こした動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の再処理工場(茨城県東海村)アスフアルト固化処理施設を建設する際、動燃が東海村議会に提出した文書のなかで、今回判明した事実と異なることが書かれていたことが明らかになりました。建設前に「うそ」の説明をして同意を得たことになり、今後、同議会はもちろん、各地の同様の施設の建設計画ともからんで間題になるとみられます。
動燃は1978年4月、同村議会に同施設の建設計画を説明。村議会での論議のなかで出た質問にたいして同年7月「アスファルト固化技術開発施設に対する再質問の回答」を文書で提出しました。
「引火点は約300度」「炭酸ガスで消化できると」と説明。
その最初の項目で「可燃性物質のアスファルト」について説明。アスファルトの引火点をセ氏約300度としています。ところが、同施設で使用していたアスファルトの引火点は、日本共産党の吉井英勝議員への回答では260度以上となっています。また、安全審査では250度以上となっています。専門書では290度なら火災を防げると指摘しており、村議会への説明とのくいちがいは大きな問題点です。
動燃の回答はまた、「アスファルト充填(じゅうてん)室には煙感知式および熱感知式の自動火災報知設備を設置し、万一火災を検知した場合には、すみやかに消火できるよう炭酸ガス消火設備を設置しております」と説明していました。ところが、今回の事故では、この説明とはまったく違う事態になり、爆発といつ重大な事故につながりました。
この問題の審議をしていた同村議会の原予力問題特別委員会は、動燃の回答が出された後の78年9月、同施設の設置を認める報告書をまとめ、議長に提出しています。
村議会套への説明がまったくでたらめ。徹底究明していく
日本共産党の永井一郎東海村議の話
私たちはアスファルト火災の危険性などを指摘し、最後まで同施設の建設に反対しました。村議会の同特別委員会でも私たちの主張は、「少数意見の留保」として委員長に提出しました。今回の事故後、日本共産党国会調査団の現地調査に参加し、自動火災報知設備が機能したのか、炭酸ガス消火設備はどう使われたのか質問しましたが、動燃から回答は得られていません。建設前におこなっ
た村議会套への説明がまったくでたらめだったわけで、今後、議会の面目にかけても徹底究明していきたい。
◆被ばく者の7割が下請け企業作業員。下請け作業員がより危険。改めて浮き彫りになりました。先頭に戻る
動力炉・核燃料開発事業団(動燃)東海事業所で起きた火災・爆発事故で、被ばくした37人のうち、7割以上の27人が下請け企業の作業員だったことがわかりました。事故の際には下請け作業員がより危険にさらされるという原子力施設の現実が改めて浮き彫りになりました。
事故現場の施設や周辺には、下請け企業の作業員が59人いましたが、そのうち半数近い27人が被ばくしました。
動燃によると、火災時にアスファルト固化施設内にいたのはほとんどか下請けの作業員だったといいます。動燃は「研究施設など職員の方が多い施設もあるが、平常に運転がおこなわれている施設は請負業者の比率が高いのは事実」と説明しています。
◆新たに2施設で放射能
「多重防護」機能せず汚染拡大 先頭に戻る
動力炉・核燃料開発事業団(動燃)東海事業所(茨城県東海村)は14日、再処理工場内の低レベル放射性廃液アスファルト固化処理施設での火災発生の約1時間半後に、これまでに汚染が明らかになつていた施設に隣接する2施設で放射線の一種のベータ線が検出されていたことを明らかにしました。
固化処理施設からの放射線拡散防ぐための減圧による多重防護機能が火災で働かなくなり、放射能が広範囲に拡散したとみられます。
放射線管理に不可欠な多重防護が機能しなかったことが一段と明確になり、国内の他の原子力施設でも見直しを迫られそうです。
火災のあった施設の北側には、二階の渡り廊下を挟んで作業員27人が被ばくした第三低放射性廃液蒸発施設があり、その西側に第二低放射性廃液蒸発施設と廃棄物処理場があります。ベータ線は第二施設一階の渡り廊下入り口近くで検出されました。