高速増殖炉「もんじゅ」の情報公開を求め、原発問題住民運動福井県連絡会が動燃(動力炉・核燃料開発事業団)に5項目の申し入れをしていた問題で、動燃は7月31日、回答書(7月30日付)を同連絡会に送ってきました。
回答書は、昨年7月に運用をはじめた「事業団の情報公開指針」にもとづいて、「『もんじゅ』の設計及び工事の方法についての認可申請書」の公開範囲の拡大につとめてきた結果、非公開部分は1%未満になったと説明。残っている部分については、全面公開に向けさらに努力するとしています。
同連絡会が7月16日におこなった申し入れでは、非公開部分のすみやかな全面公開とともに、非公開の理由について一つひとつ明らかにすることなどを求めていました。
●(解説)指摘に答えず・・渡辺三郎・原発問題住民運動福井県連絡会代表要員の話
私たちは全面公開を求めるとともに、非公開とする場合はその理由を異体的に明らかにするよう求めたが、動燃はこれに答えず、単にメーカーノウハウというだけである。
申し入れの際、例をあげて指摘したのは、重要な機器や配管の耐震計算・強度計算の数値であって、どうみてもここに秘匿しなければならないノウハウに属するようなものはない。原子炉建屋の振動の性状にかんする数値など、同じ数値が一方で隠され他方で発表されているなどの矛盾点の指摘にも答えていない。ここにはメーカーの勝手な情報隠しに追随しているだけという動燃の体質があらわれている。
◆青森県知事・・9月にも六ケ所村に使用済み核燃料受け入れ表明。・・「核のごみ捨て場に」批判の声。(98/7/29)
青森県の木村守男知事は7月28日夜、県庁内で記者会見し、同県六ケ所村の核燃料再処理施設への試験用の使用済み核燃料受け入れの前提となる日本原燃(本社・青森市)との安全協定を29日に締結すると表明しました。9月にも使用済み核燃料32トンが、試験搬入される見通しです。
核燃料サイクル事業推進の立場をとる県と六ケ所村は、97年1月、日本原燃に協定案を提示しましたが、同年3月に、動力炉・核燃料開発事業団東海事業所の再処理工場(茨城県東海村)の火災・爆発事故が発生し、核燃料サイクル路線推進への批判が高まり、協定締結は、宙に浮いていました。
県が協定締結の方針を決めたことにたいして、日本共産党青森県委員会の富士克郎委員長は、「高レベル放射性廃棄物の最終処分の技術や処分地の見通しもないままに、協定を締結することは、県民の願いにも反するものであり、許されない。核燃料サイクル推進路線の転換を今後も求めていく」と話しています。
原発から出る使用済み核燃料は増える一方で、原発敷地の貯蔵施設が満杯状態になっているところもあります。他方、再処理がスムーズに進められる見通しはなく、県民のあいだには、六ケ所村が「核の「ごみ捨て場」にされるのではという批判と不安の声が根強くあります。