原発作業員などの被ばく限度を現行の4割に

・・放射線審議会基本部会

プルトニウム政策見直しを動燃事故で科学者会議が決議

・・日本の再処理技術は、基礎研究が切り捨てられ、『根無し草』に。

(97/6/4赤旗)


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◆原発作業員などの被ばく限度を現行の4割に

・・放射線審議会基本部会

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 原発の作業員や医療機関の放射線技師ら職業的に被ばくする放射線量の限度を、現行の4割まで厳しく制限する必要があるとの報告案が、6月2日に開かれた放射線審議会(科学技術庁長官の諮問機関)の基本部会(部会長・沼宮内弼雄放射線計測協会専務理事)でまとまりました。広島、長崎の原爆被爆者の健康影響調査から規制強化を求めていた国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に沿った内容で、同審議会は今後、通産省や労働省など関係省庁に関係法令の整備を求めます。

 現在の国内規制では、1年間に日本で受ける自然放射線量の50倍にあたる50ミリシーベルトを超えないこととなっています。これをICRPの勧告通り、5年間で100ミリシーベルト以内とし、年間20ミリシーベルトを超えた作業者の記録を残して、基準を超えないよう管理します。

 また、女性作業員で妊娠している場合については、胎児保護の観点から腹部表面で2ミリシーベルト以下と、現行の5分の1に抑えることが必要としています。さらに、放射線管理区域内の設定基準も、従来の4割に強化することを求めています。

 科技庁によると、90年にICRPが出した勧告を、スイスやスウェーデンなどが受け人れているほか、欧州連合(HU)も加盟各国に法改正などを求めています。


◆プルトニウム政策見直しを動燃事故で科学者会議が決議

・・日本の再処理技術は、基礎研究が切り捨てられ、『根無し草』に。

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 日本科学者会議は、5月下旬に開いた定期大会で、動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の事故にかんする決議(動燃再処理工場の火災・爆発事故に際し、原因の徹底的究明とプルトニウム・リサイクル政策の根本的見直しを求める決議)を採択しました。

 決議は、再処理がもともと核兵器用プルトニウムの回収技術として開発されたものであること、動燃再処理工場ではこれまでも事故やトラブルが続発していることをあげ、「軽水炉燃料の再処理技術そのものが未だ確立しておらず、安全性も不十分な技術」としています。

 再処理工場建設にあたっては、原子力委員会が、外国の技術を導入するから日本で研究開発の必要はないとして、日本原子力研究所の再処理研究予算を凍結してしまった事実を指摘。このため、「基礎研究が切り捨てられ、日本の再処理技術は『根無し草』となってしまった」と批判しています。動燃では、各方面からの批判を無視するとともに、内部の良心的技術者の声を抑圧、労働組合は当局の意向に沿うように変質させられた事実も示しています。

 「今回の事故は、このような基礎的研究を無視した非科学的な研究開発方針および『公開・民主・自主』の原子力平和利用三原則を踏みにじった運営の当然の帰結として発生したものである」と説明。「動燃の『体質』だけの問題でなく、科学技術庁、原子力委員会、原子力安全委員会をも含むわが国のこれまでの原子力開発体制そのものの『体質』が問われている」としています。

 「もんじゅ」事故と今回の事故は、「プルトニウム・リサイクル路線」が技術的見地からも完全に破たんしたものであることを示していると指摘。「プルサーマル利用」を含めた核燃料サイクル政策の根本的な見直しと、青森県六ケ所村の再処理工場の建設中止を求めています。

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