動力炉・核燃料開発事業団(動燃)が発注する仕事は特定の大企業に集中し、これらの企業は人的にも動燃と密接に結びついていることが、日本共産党の立木洋参議院議員の調査で明らかになりました。
94年度 |
金額(億円) |
95年度 |
金額(億円) |
| 日立製作所 | 131.83 |
三菱重工業 | 146.14 |
| 三菱重工業 | 114.36 |
日立製作所 | 71.53 |
| 東芝 | 113.5 |
東芝 | 48.81 |
| 富士電機 | 91.32 |
富士電機 | 48.15 |
| 原子力技術 | 34.9 |
原子力技術 | 39.88 |
| 検査開発 | 30.71 |
検査開発 | 33.75 |
| 富士通 | 28.71 |
常陽産業 | 30.35 |
| 常陽産業 | 27.88 |
村村化工機 | 25.24 |
| エイ・ティ・エス | 19.51 |
富士通 | 23.92 |
| 三井造船 | 19.19 |
神戸製鋼所 | 21.94 |
動燃には97年度まで3兆1千億円を超す政府支出金がつぎ込まれており、国の予算が動燃を介して特定の企業に流れている構図が浮かび上がってきます。
科学技術庁が立木議員に提出した資料によると、95年度の契約金額1位は三菱重工業、2位が日立製作所、3位が東芝。94年度は1位と2位が入れかわっているものの3位までの顔ぶれは同じ。この3社の契約金額だけで、95年度が約270億円、94年度が約360億円にのぼります。政府支出金(95年度約1540億円、94年度約1510億円)の2割前後を占めます。
また、民間からの出向者内訳によると、日立製作所は96年度24人、95年度25人、94年度22人を動燃に出向させています。同じく三菱電工業が96年度20人、95年度22人、94年度11人、東芝が96年度8人、95年度6人、94年度7人となっています。
日本科学者会議の原子力問題研究委員会は、3月24日に発表した動燃東海再処理工場の火災・爆発事故についての声明のなかで、「動燃をトンネル機関として(中略)ナショナルプロジェクトに膨大な国の予算を注ぎ込み、これを大企業に流す」やり方を批判しています。今回明らかになった事実は、この批判の正しさを示しています
◆動燃をトンネルに国費注ぐ 市川富士夫・日本科学者会議原子力問題研究姿員会委員(明治大学講師)の話し
契約企業は2年続けてほぼ同じ顔ぶれで、上位には原発関連分野というだけでなく日本で有数の大企業が並んでいる。動燃の予算の大半は、消費者が電気料金の一部として負担させられている電源開発促進税を財源にした国の電源開発促進対策特別会計のお金があてられている。動燃を「トンネル機関」に、ぼう大な国の予算を大企業に流し込んでいるという私たちの指摘を裏付けるものだ。
これらの企業からの出向者が多数いることは、出向者が出向中に出身会社へ注文を出し、会社に戻ってからそれに応じるというようなことがやられていることを疑わせる。特定企業との癒着の根深さを感じる。