避難準備区域解除へ・・福島5市町村が「復旧計画」、来月上旬にも
・・・年間1ミリシーベルト以下の放射線量に・・実際に除染を始めるには、政府の市町村への支援が必要。さらに「ホットスポット」対策も
(山本雅彦2011/8/11)


避難準備区域解除へ・・福島5市町村が「復旧計画」、来月上旬にも


  政府の原子力災害対策本部は9日、東京電力福島第1原発事故で、同原発の半径20キロ圏外の緊急時避難準備区域を、対象の5市町村に今後一ヶ月をめどに放射性物質の除染など「復旧計画」を策定してもらい、9月上旬にも一括解除する方針を決めました。

 緊急時避難準備区域は、福島県南相馬市、田村市、川内村、広野町、楢葉町。人口は約5万8500人で、このうち避難者は約2万5800人。指定が解除されれば、準備の整った自治体から住民の帰宅が始まります。

 また、同原発から3キロ圏内の住民を対象とした一時立ち入りについて、今月中にも実施することを決定。対象は約460世帯1300人で、同圏内は事故後初。住民はバスで区域内に入り、約2時間自宅などに立ち寄ることになります。

 一方、20キロ圏内の警戒区域や計画的避難区域の解除は、原発の冷温停止後に検討を開始します。

年間1ミリシーベルト以下の放射線量に・・実際に除染を始めるには、政府の市町村への支援が必要。さらに「ホットスポット」対策も

 復旧計画には、住民の円滑な帰宅の支援、学校や病院、上水道の復旧、学校の校庭の除染などを盛り込むよう求めましたが、その政府の「除染基本計画」は8月中にまとめる方針だといい、実際に除染を始めるには、政府の市町村への支援が必要です。

 同対策本部は避難準備区域について、「学校や公共施設などを調査し、安全性は基本的に確認された」と評価しましたが、この地域では現在、年間10〜30ミリシーベルト以上被ばくすることが予想され、これを年間1ミリシーベルト以下に抑えることが求められます。また、放射線量が低い地域でも局地的に高い「ホットスポット」があるとされており、人が住める環境にするには、さらに綿密な調査と除染など対策が必要です。

 さらに、同対策本部によれば、原発から3キロ圏内の住民を対象とした一時立ち入りについて、廃炉作業や放射線量が極めて高いなどの理由で、相当な長期間、帰宅が困難な地域も出る見通しも示し、自治体と長期的な復興策を検討するといいます。(山本雅彦)