福島原発 圧力低下で注水減量‥1号機“水漬け”作業続く

被ばく限度超・・女性2人に

福島第1原発・・汚染水の移送、6号機も開始

福島1号機 水位、把握できず・・格納容器計測器設置を検討

放射線量基準値7校・園下回る

原発からの撤退を決断せよ/志位委員長 計画策定も提起/中央メーデー
風評被害も賠償対象に/紙氏追及 首相“次の指針に盛るべきだ”/参院予算委
福島第1原発事故/「風評被害」全面賠償が当然/紙議員「現場は、待てない」
(「しんぶん赤旗」2011/5/2)


被ばく限度超・・女性2人に

 東京電力福島第1原発(大熊町、双葉町)で3月まで働いていた女性社員19人のうち、40代の女性が法定限度を超える被ばくをしていたことが新たに判明しました。東電が1日、発表しました。これで超過したのは計2人。この女性は2日に医師の診断を受けますが、これまで健康上の問題はないといいます。

 女性の被ばく限度は法律で3ヵ月で5ミリシーベルトと決められていますが、この女性の被ばく線量は7.49ミリシーベルト。3月15日まで敷地内にある免震重要棟の1階医務室でマスクを着用せずに作業員の介護に当たっていました。作業員の衣類に付着した放射性物質を吸い込むなどしたとみられ6.71ミリシーベルト分は内部被ばく。看護師の資格はなかったといいます。

 同原発では消防機材の管理をしていた50代の女性が17.55ミリシーベルトの被ばくをしていたことが明らかになっています。女性社員は3月23日までに全員退避しましたが、1、3号機で水素爆発が起きた後も被ばく防止対策がとられないまま、作業員の出入りもある免震重要棟で働いていたことが被ばくの大きな原因になったといいます。

 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は会見で「事故発生から3月20日前後まで、目が行き届かなかった。今後は、女性については事故時にすぐ避難させる対応を取りたい」と述べました。


福島原発 圧力低下で注水減量‥1号機“水漬け”作業続く

 東京電力は29日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)1号機の原子炉圧力容器を“水漬け”にする作業に関連し、注水量を1時間当たり10トンから、6トンに減らしたと発表しました。原子炉格納容器内の圧力が低下して大気圧に近づいたため、元の注水量に戻しました。大気圧より低くなると、空気が流入して、水素爆発の危険性が高まるといいます。

 1号機では、核燃料を冷却するため、格納容器内を圧力容器ごと水で満たす作業を行っています。27日から、圧力容器への注水量を1時間当たり6トンから10トンに試験的に増やしていました。試験開始後、1・6気圧近くあった格納容器の圧力が急低下。29日午前5時現在で1・1気圧になり、同日午前10時すぎ、注水量を同6トンに戻しました。

 東電は、注水量をこれ以上増やさなくても水漬けの状態が少しずつ進行するとみています。ただロボットによる原子炉建屋の調査を同日実施しましたが、格納容器からの漏えい箇所や漏えい量はまだ特定できていません。

 事態の収束には、水面から一部露出している核燃料を冠水させ、安定的に冷却する循環システムを構築することが必要です。東電は、格納容器を経由する循環冷却システムを構築する場合には、水漬け作業が必要だとしています。

 一方、3号機のタービン建屋地下につながる地下配管トンネルにたまった汚染水は、立て坑の水位が29日、前日夕方より1センチメートル上昇して94センチメートルになるなど、上昇傾向が続いています。東電は、原子炉建屋か地下水からの流入の可能性があるが、流入経路はわかっていないと説明しています。

 2号機タービン建屋地下などにたまった高濃度汚染水の集中廃棄物処理施設への移送作業は、ホースなどの点検のためいったん中止していましたが、30日に再開する予定です


福島第1原発・・汚染水の移送、6号機も開始

 東京電力福島第1原発(大熊町、双葉町)で、2号機のタービン建屋などにたまっている高濃度の放射能汚染水を敷地内の集中廃棄物処理施設にポンプで移送する作業が続いていますが、新たに1日から6号機のタービン建屋地下にたまった放射能汚染水を仮設のタンクヘの移送も始まりました。

 先月19日から続いている2号機の汚染水の移送量は1日朝までに累計2560トンとみられ、立て坑にたまった汚染水の水位は地上から84センチとなり、移送前から4センチ低下しています。
 また、6号機のタービン建屋の地下にたまった汚染水の水位が2メートルあるため、仮設タンクヘ移送することになりました。

 3号機の立て坑にたまった放射能汚染水も増えており、先月中旬から水位が上昇し、1日朝時点で地上から90センチ、前日より2センチ上昇しています。東電は、汚染水があふれ出るのを防ぐため、3号機と集中廃棄物処理施設をつなぐホースを敷設し、移送する準備をすすめています。


福島1号機 水位、把握できず・・格納容器計測器設置を検討

 東京電力は1日、福島第1原発1号機の原子炉格納容器内の水位が正確に把握できないとして、水位計の設置を検討していることを明らかにしました。
 1号機では燃料棒のある圧力容器を覆う格納容器ごと水漬けにする作業を試験的に行うとして、注水量を毎時6トンから10トンに増やしました。しかし、格納容器内の圧力が低下し、外部から酸素を含む空気が入って水素爆発に至る恐れが生じたため、2日後に元に戻しています。

 原子炉建屋内はロボット調査で放射線量が1時間あたり1000ミリシーベルト(1シーベルト)を超える区域が見つかっています。

 東電は換気などで作業員が入れる環境にしてから、格納容器に水位計を設置できないか検討しているといいます。


放射線量基準値7校・園下回る

 文部科学省は30日、福島第1原発事故で屋外活動が制限されている福島県内の9つの小中学校と保育・幼稚園のうち、福島、郡山両市の7校・園で2回続けて放射線量が基準値を下回ったと発表しました。連続して下回った場合、通常通りの屋外活動を認めており、県などは制限解除するか否か、近く判断します。

 28、29日の測定結果によると、いずれも福島市の渡利中▽大波小▽御山小▽福島第3小▽聖心三育保育園▽三育幼稚園と、郡山市の薫小で基準を新たに下回りました。伊達市内の二つの小学校は28日の測定で基準値を超えました。

 同省は今月、児童や園児らの放射線の積算線量の上限を年間20ミリシーベルトと暫定的に設定。校・園底で活動できる基準を1時間当たり3・8マイクロシーベルトと定め、これを上回る場合は屋外活動を1日1時間程度に制限するよう通知しています。


状態概念図