隠ぺい問題

榎本副社長の聴取もせず

東電の社内調査ずさん

2002年9月20日(金)「しんぶん赤旗」より


 原発の損傷を長年にわたって隠ぺいし、うその点検記録を作成させてきた東京電力が、組織的不正に関与したことを認めた原子力本部長の榎本聡明副社長(今月末で引責辞任)からまともな事情聴取をしないまま、社内調査報告書をまとめていたことが19日までにわかりました。

 社内調査委員会の委員長を務める勝俣恒久副社長は「(隠ぺいや改ざんを)だれが指示したかは特定できなかった」(17日の会見)とあいまいな答えに終始しており、あらためて調査の姿勢が問われています。

 榎本副社長は、柏崎刈羽原発所長当時、ひび割れの兆候の報告を受けながら、点検記録に記載しないことを了承していました。ところが、榎本副社長は、技術顧問の名で社内の調査委員会に加わり、自分自身は、調査委員会からの事情聴取を受けなかったことを17日の記者会見でも認めました。

 その理由について、南直哉社長らは会見席上でもまともに説明できず、調査委員会事務局が「必要性を感じなかった」と苦しい説明でした。

 損傷隠しと虚偽記載に上層部がどのように関与したかについて、南社長は「明確に断定しにくい。本店(原子力管理部)に相談し、多くは(原発の)所長には上がっていた。いろいろなケースがある」といい、「私どもは犯罪捜査をやっているのではない」と居直りました。同社の調査報告書には、所長にまで報告が上がっていた事実のほか、本店の管理部、管理部長が担当し、相談をうけていたケースもあることなども盛り込まれていません。