日本原子力発電の敦賀1号機の炉心隔壁(シュラウド)に多数の「ひび割れ兆候」が見つかっていたのに国や県など関係自治体に報告していなかった問題で、日本共産党の西山とき子参院議員(調査団長)と奥山裕二県会議員、河内猛、上原修一、大西通代、山本貴美子の各市会議員及び京都府委員会は二十七日、現地調査をしました。

日本原電を追求する党国会議員調査団。9月27日敦賀原子力館にて
(左から二人目が西山とき子参院議員、その隣が奥山裕二県会議員)
日本原電敦賀地区本部の安憲義部長、敦賀発電所の鶴田静男所長代理らが応対。調査団は「毎回の自主点検ごとに『ひび割れの兆候』は拡大しているように見えるが、なぜ報告しなかったのか」などとシュラウド交換にいたる経過について説明を求めました。
日本原電側は、「傷ではなく、インディケーション(指示、信号)が出ただけであり、傷だと仮定した安全評価の結果問題がなかった」、「交換は、あくまで予防保全措置」などと回答しました。
しかし説明のなかで、四十七カ所の「ひび割れ兆候」が確認された九六年の自主点検(第二十四回定険時)の結果や評価を国に報告しないまま、九七年十二月にシュラウドの交換を決め、その後当初二十七回定険で交換する予定を前倒しにする形で、二十六回定険で交換を社長をふくめ決裁したことが明らかになりました。

原電側は「水平方向溶接線の傷が進んで、全周に傷が及べば、(シュラウドが)二つに割れる危険があり、安全上問題がある」と答弁し、重大事故に発展する危険性を認めました。これに対し調査団は「世界の原発のシュラウドでひび割れが見つかり、交換が進んだ。原電の1号でも九三年の二十二回定検での目視と超音波探傷試験で『ひび割れ兆候』が見つかった。その傷は、二十四回定検時には多くの箇所に広がり、また傷の深さも確実に深く進行した。だからその後に交換を行ったのではないか」などと追求。また「技術者なら交換したシュラウドの傷が、どういう状態であったのか、知りたいと思うのは当然であり、検査しているはずである。そのデータはないのか」と質問しました。
これに対し原電側は「シュラウドのサポート部分については点検し、傷は約三〇〇カ所と発表している。しかし、取り替えたシュラウドは点検していないし、データもない。あくまでも予防保全措置として交換した」と回答ました。
敦賀原発に先立ち、高浜町の関西電力高浜原発を訪れ、原子炉容器の上ぶた交換時に傷などなかったのかどうか、その時の検査データの公表と、自主点検の社外評価機関に自治体や住民を参加させることなどを求めました。

関電高浜原子力発電所3、4号機の使用済み燃料プールで質問
する調査団(左端が西山参院議員、中央が奥山裕二県会議員)